「と思い込む」 ~野口晴哉先生語録~

《野口晴哉語録より》


「と思い込む」ことは顔を赤くも蒼くもし、夕飯は鰻かなと思い込むだけで唾が湧いてくるのですから、血行にも、分泌にも体の運動にも感受性のはたらき方にも関連があるのであります。


それ故健康を保つということにおいては、潜在意識教育の意義は特に大きいのであります。


幼児のうちに出血の怖ろしいことを植え込まれた子が血の色に弱く、ある子供は指を切って出た血を見て目をまわしてしまったことさえありました。


大人になってからでも、奥さんが怪我をして、その傷口の血を見て脳貧血を起こしてしまったというご主人もおります。当人は「怖くはないぞ」との気張ったのだそうですが、そのうちに意識を失ってしまったのだそうです。


一旦植えつけられた観念からはなかなか逃れられない。注意すべきです。


熱を怖がらせたり、痛みに怯えさせたり、下痢をしたといって騒いだり、人間の体の自然の生理を怯えるようにし向けることは、大人になってからならまだ自分の判断で取捨しますが、子供のうちは頭で考えられないので、感情で受けとめ、潜在意識にそのまま入り込んで意識構成のもとにしてしまうのです。


自分の体の自然のはたらきを怖いものにしてしまっては、一生怖れと気張り合って暮らさねばならなくなってしまいます。まことに困ったことであります。


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やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。