使い方、休め方 ~野口晴哉先生語録~

《野口晴哉語録より》


体を使わぬ時には、体の力をすっかり抜いて、弛めるだけ弛めて息を整えることが何より体を休める。


体を使う時には、その必要とする処に力を集中して、なるべく能動的に使う。


気持ちや体が弛んだまま使うと無理になる。だから、嫌々働くと余分に疲れる。


それ故使うときは緊張させて用い、休めるときは力を抜いて弛めさせることが、体の使い方のコツである。


ところが妙な処へ力を入れて、その必要な処へ力を入れられぬ人がある。又弛める時になっても体が硬張ってしまって、弛めたつもりでいても弛まぬ人がある。だから働いて疲れ、眠って夢を見る。


このことは体を使う上のことのみではなく、心を用いることにでもそうである。


悔しいことや悲しいことがいつまでも忘れられないで、思い出しては頭や心臓を疲れさせ、他人の言ったことやしたことに自分が焦燥して疲れるのも余分なことだ。


力を入れないでよい処へ力を集めてしまうから、必要な処に必要な力が集まらず、力を抜くべき時に抜けないから、疲れがなかなか休まらぬのだ。


その上過敏になって息を乱しているから、いよいよ休まらぬ。だから、床に入っても墓に入っても、いろいろと雑念を離せない。


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やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。