子供の自由 ~野口晴哉先生語録~
《野口晴哉語録より》
大人も自由を欲しているが、子供はもっと自由を欲している。
それなのに吾々は子供を明日の為、明後日の為、人の前に出た時の為、親の体面の為というような理由で、伸び伸びさせなかった。
いつかの何かの為に、今日の自由を奪っていた。
だから子供達は親の顔色を見て行動するように萎縮してしまうか、親の目のつかぬところで暴れるか、逆らっていたづらをするか、自分のやることに自信を失って臆病になるか、そして本来の性質がだんだん歪んで、所謂悪い子になってしまったのだ。
自由を欲することの旺盛な野性の強い子供達程、憎まれっ子になってしまった。
大人の不安と慎重さがそういう子供を造ったのだ。
吾々は子供の要求をハッキリつかんで、それを無理なく活かす道を拓いてやらなければならない。
ただ叱り、ただ褒めていてはそういうことを頭で呑み込ませるだけに終わる。親の目の為に行動して自発の行動が出来なくなるだけだ。叱られないような言い訳を工夫させ、褒められる口実を造ることを上手にするだけだ。
写真
by Hitomi スマホ
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