自然ということ ~野口晴哉著「風声明語」~

《野口晴哉著 風声明語より》

自然ということ


一片の花にも美しさを感じさせる秩序がある。

一つかみの雪にも自然の秩序が整然とある。

その秩序が、人体上に現れているものに、吾らは健康を感ずる。

健康を保つことに技術が真に行われれば美である。如何なる方法も、それが美と感じられなければ、自然とはいえない。

それ故、薬が苦く、注射が痛く、体の一部をきりとることが不快なのは、ほんとうとはいえない。

治療という行為が美しい現われなのに、その手段が美しく感じられないのは何故だろう。自然でないからである。

自然は美であり、快であり、それが善なのである。真はそこにある。

しかしなげやりにして放っておくことは自然ではない。

自然は整然として動いている。その秩序がそのまま、素直に現れるよう生き、動くことが自然なのである。

自然に死ぬのは自然に生ききった者だけである。


写真

by Hitomi スマホ

やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。