これだけの仕事を… ~野口晴哉著「偶感集」~

《野口晴哉著 偶感集より》

これだけの仕事を…


これだけの仕事をしたら疲れると思っている人は 疲れる

到底自分には出来ないと考えたことは 出来ない

相当骨をおらねば難しいと思った人は 相当骨をおらねば難しい

しかし 一心にやりたいと思い込んでやって行く人は すらすら為し得る


やれると信じている人は 戸惑う

体力が出来たらこういうことをすると考えている人は いつになってもやれない

自らやり得ると確信して行う人は 失敗する

やらねばならぬと思い込んでいる人は 焦り 挫折する

ただ一心にこういうこをやるんだと行動している人は 体力が湧いてくる


人生というものは そういうものだ

人間というものは そう出来ている


やらんと欲する人には 為し得ず やれると信じている人はしくじる

ただやって行く人は 力が湧いて そのことが出来る

客観性に心が執着すると力は湧かない いつになってもやれない

主観性に心が偏れば いつかはしくじる

その客観性を確立し それを乗り越えた人だけに行なえる


裡(うち)の要求に素直な人は いつも疲れない 力は裡にある いくらでも使う程 増えて強くなる 使わないと錆び付いて消失してしまう

思い切って使うことだ


病気が治ったらこうすると言っている人は 病気が治っても 何も出来ない こうするんだと立ち上がった人は 病気がなくなってしまう


いつも用心している人は いつか用心の為 自分を損なう 自分の力を萎縮させている これは食べられるかしら とか自分の胃でこなせるだろうかとか考えている人は いつになっても食べられないし 食べれば体をこわしてしまう


同じ体の人でも そういうことを考えねば こなしてゆける


自分の裡なる力を振作する心の使い方は いつも人間を元気にし 無限の力に結ばせる

生きている人間の裡の力は 無限なるものに連なって 使って減るということはない


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by Hitomi スマホ

やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。