反抗 ~野口晴哉先生語録~
《野口晴哉語録より》
一体非行というのは、多くの人が考えているようにモラルの問題であろうか。
つまり頭の中の問題であろうか。
そしてまた教育の不備のためであろうか。
家庭の躾が悪いためであろうか。
―中略―
規律で抑えている限り、どこかでその捌け口がいるようになる。家庭でも学校でも、躾をきびしくすればするほど、その反動は大きくなるのは自然である。
―中略―
子供は自分のやりたいことがやれなくなる。
丁度植木が枝葉を切られて形をつくられるようなものであるから、教育されるということは不愉快である。
そこで反抗する。
反抗するのは自分のエネルギーを自分の体の構造に沿って鬱散できないからである。
猫なら声を出すときはニャーゴという声になり、犬ならワンワンという声になるが、人間は教育というものによって自分が本来持っている声と違う声を要求される。
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