潜在意識教育の根本 ~野口晴哉著「潜在意識教育論」~
《野口晴哉著 潜在意識教育より》
人間は何かやりたくなると力が湧いてくる。凧を揚げたくなれば、冷たい風も気にならない。山登りをしたいという心がある限り重い荷物も気にならない。しかし持たされた荷物だったら重くてしょうがない。
何でもやりたくなってやれば力が出てくる。そのやりたくなるのも、頭でやろうとしたのは駄目であって、潜在意識の中でやりたくなると力が湧いてくるのである。
だからひょっこり褒められたら疲れが抜けたというのは、その人が褒められた言葉を意識だけで受け止めたのではないからで、それが潜在意識の中に入った場合にそういう力が出てくる。それが潜在意識に入らないと、ただ褒められたと思うだけで、疲れは少しも抜けない。
そこで潜在意識の中に、無意識に何かそうしたくなるような心を喚び起こし、そのようにさせてゆくということが潜在意識教育の根本であって、これは子供を育てるためだけではなくて、すべての年齢の人を通して必要なことである。
子供でも大人でも体に直接関係のあることはすべて潜在意識の作用であり、その行為を体が健康になる方向に向けてやらせようとする場合には、まずやりたくなる心を誘うことが根本である。
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