子供の時期 ~野口晴哉先生講義録~
《野口晴哉講義録より》
胎児期
育てるということは受胎と同時に始まっていると見るべきであり、最も大切な期間がこの時である。分娩後は体量が倍になるのに半年を要するのに、受胎中の半年は何千億倍になることを考えただけでも、育てる急処がこの時期であることは明瞭である。
この時期に「愉気」と「話しかけ」を行った子供は、生まれると他の子と全く異なった発育状況にあることは一見明瞭で、この時期の愉気と話しかけの効果は、分娩後五年の愉気に勝るものがある。
乳児期
生後十三ヶ月間をいう。胎児期及びこの時期の栄養の充実は生涯において最も重大である。
栄養には、母親の注意の集注と乳児の快感が影響する。
幼児期
生後十三ヶ月を過ぎし時より、満四年の期間をいう。
この時期は無意識に受け入れる刺激の選択が最も大切である。
小児期
満四歳よりの四年間をいう。
自分がボツボツできてくる時で、意識的自分の確立される時期。
従って、この時期は意識的行動の基礎を造るべき時。その影響は成長の後に大きい。
少年期
小児期を過ぎて思春期までつづく。
自分という面が強く押し出されて、その為に他という面は見えない。
この時期は自発の行動を育て、独立の意欲を伸ばすこと、最も大切な時である。
思春期
少年期と青年期をつなぐ。
他の為に、生きる歓びというものがあることを発見する時期。
髭が生え、月経があり、声変わりする。体が急に充実し、心は過敏な傾向を呈する。
写真
by H.M. デジカメ
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