深息法 ~セルフ整体~

《セルフ整体》

深息法


愉気というのは、呼吸を用いて集注密度を高めていき、集注密度が高まると集まるという「気」の性質を利用して、感応によって停滞している気が動き出すきっかけをつくることです。


(過去の投稿 愉気の紹介参照)


集注密度を高める上で、大切なことは下腹で深い呼吸ができることです。


野口整体法に「深息法」という呼吸法があり、これを練習しますと、下腹での深い呼吸が出来るようになります。


まず、西を向いて邪気を吐きます。

邪気の吐出というのは、活元運動の最初の準備運動です。


活元運動の際はあくびが出るまで行いましたが、深息法を行う場合はあくびが出なくなるまで邪気を吐きます。


西を向き正座して拳一つ半入る程度に両膝を開きます。


みぞおちに両手の指先を当て、息を吐きながら、腹腔を折り曲げるようにして体を前に曲げていき、畳に頭が着くまでに息を吐ききるように、前屈する速度を調整しながら腹の底から息を吐いて吐ききります。


(過去の投稿の活元運動の始めかたをご参照下さい)


吐ききったら、体を起こし自然に息が入るに任せます。


慣れてくるとこれを二回ほど行うとあくびが出てきます。あくびが出たら思いきりあくびをし、邪気の吐出を繰り返します。


永遠にあくびが出続けるのではないかと思うほど、邪気が一杯の方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)


そんな方も、深息法を練習するために、一応息が深くなったら次に移ります。


次に東を向いて、同じように正座します。


口を閉じて舌を動かしていると、つばき(唾液)が溜まってきますので、

口のなかにつばきを溜め、

そのまま

息を下腹に吸い込みます。


次に、そのままで鼻から息をさらに吸うことによって、下腹から胸に吸い上げます。


最初に大きく息を吸うときにつばきが落ちないように少し口を開けて、口から大きく息を吸って、二回目に胸に吸い上げる時には、口を閉じて鼻から息を吸うと、自然に息を胸に吸い上げる感じになります。


胸に吸い上げたら、つばきを飲み込むと同時に「ウーム」と声を出して下腹に息を下ろします。(ウームと漏気して腰につばきを飲み込む、という表現をすることもあります)。


この時、飲み込んだつばきが下腹に(腰に)おりて行く感じがします。


下腹に下ろしたら、そのまま息をこらえて耐え、およそ三呼吸する間くらい耐えて、ゆっくり息を吐きます。


そのあと自然に深い呼吸が入るまで待ちます。


これを深息法と呼びますが、

これを何度か行うと、呼吸が深くなると共に、下腹に気が満ちてきて、

へその下の腹部第三(丹田)が充実してきます。

そのあとの愉気の集注感が変わってきます。


写真

by H.M

やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。