心の問題 ~「野口晴哉講義録 昭和48年1月 潜在意識教育法講座」~
≪野口晴哉講義録 昭和48年1月 潜在意識教育法講座より≫
心の問題 17
(月刊全生S61年6月号より)
現在の医術は、人間を物質として扱って、心の動きというものを見ていない。笑おうと泣こうと少しも意に介しない。
整体操法をしている人の中にも、ときには筋肉とか骨の曲がりとか、硬結ばかり見ている人がいる。そういう人の顔は硬張っている。それは人間の中に物を見ているからです。
我々は、ダイヤモンドよりもルビーよりも、もっと大切な魂に触れるのです。だから慎重でなくてはならない。
中略
人間の心も、体も、自然にその生命を全うできるように出来ているのです。だから、どんな場合でも自分の生命に害のあるときは嫌であり不快です。
どこかに素直に通れない何かを感じる。
しかし、じっと静かに目を瞑っていると、その嫌なものがはっきりわかってきます。みんな、毎日ガヤガヤ暮らしているから、それがわからない。
一日に一度でいいから、じいっと静かに一人で心を澄ますときを持てば判るのです。感じるのです。その僅かな時間を持たないでワイワイしているからいけない。
活元運動の後の五分、活元運動をやらないときでもポカーンとしている時間を持つことによって、そういうものを見極める勘が育ってきます。
"いやなものはいや、いいものはいい"、
"こうしたらいい、こうしたらわるい"
という答えが自然に出てきます。
心というものは、自分の身を守るために非常に巧妙に出来ています。今カンカンに怒っている人も、一人になって静かに目を瞑ると、なんであんなに怒ったのか、その怒ったことが可笑しくなる。
写真
by Hitomi スマホ
0コメント