〜野口晴哉先生語録〜
《野口晴哉語録より》
人間の世の中は人間が生きていることはわかりきっている。しかし本当に人間が生きているかというとそうではない。
外聞が生きていたり、利害得失が生きていたり、時計が生きていたり、可し可からずが生きていたりして、人間そのものはその下で僅かに息をしているだけだ。
人間より金の方が尊く見えたり、人間よりその衣服の方が価値高く見積もられたりすることは珍しくない。
こういう世の中を転換して人間が生きている世の中にしなければ、人間は活き活き生きられない。
外にあるものの為に人間が引きずられないように生きる為には、みんなが裡の要求に素直に生きられる世界にしなければならぬ。
それには矢張り魂はあるものにしなければならぬ。魂をもって、魂によって、生きねばならない。
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by H.M. スマホ
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