人間の自然 ~野口晴哉先生語録~

《野口晴哉語録より》


自然に生きるというと、山野を裸で駆け回ることのように考える人もあるが、人間の自然ということは、他の獣の真似をすることではない。


自然は木にも水にもあるのではない。その裡を血が循ることそのものに自然がある。その白き飯を赤き血にし、黄色き糞にしてゆくその働きにある。


斯く息し、斯く動き、斯く思うことが自然であると言えるよう生きたいものである。

裡にあるよりよくなる要求、それは自然だ。


その心に生きて一歩でも、どんな一瞬にでもその心の要求するところに生きるがよい。


生の食物を食べても、生水を飲んでも、海で泳いでも、森の中に入ってもそれが自然なのではない。


人間という集合動物が街を造り

その中に住んでいたって決して不自然ではないのだ。


ただその生活の裡に生の要求をハッキリ活かすよう生きることが、生きる自然であることだけハッキリしておかなくてはならない。


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やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。