掌心発現 ~野口晴哉著「誕生前後の生活」~
《野口晴哉著 誕生前後の生活より》
掌心発現
前文略
なんでもなくみえるのにおかしいと感じる。そして後になって、やはり普通ではなかったということが判りますけれども、初めてではなかなか判りにくい。そこで赤ちゃんを観る場合には勘を先に立てて観ることが大事です。
何処を観るかというと、一番は眉間です。何処かに異常があると、眉間の間は普通緊張すると狭くなるのです。過敏の表れとしての変化です。冒されやすい伝染病などを背負ったときには、眉が開いてくるのです。
けれども大勢の人を観ておりますうちに、私はそれではもの足りなくなって、やはり赤ちゃんは指から観ていかなくてはいけないと思った。
赤ちゃんが何か物を言おうとする、言葉を聞こうとする、理解しようとすると、盛んに指を動かすのです。
ただ動かしている指を観るのではなくて、愉気をしてそれに感応してパッと動く、つまり掌心感応や掌心発現を観るということが大事てあって、赤ちゃんを観る場合に、これほど頼りになるものはございません。
だから皆さんが愉気をして、赤ちゃんの指をジイッと観ていると、動かす以外に、ピクッと動く指がある。それは各々の異常の系統を示しております。
親指を動かす時には警戒を要します。身体中に影響のある場合です。例えば中毒のような場合。人差し指と一緒に親指が動けば食べ物の中毒です。
薬指と親指が一緒に動けば、一番多いのは結核が広がるような時です。ともかくワッと広がる時です。
中指と親指が動けば不安が身体中に広がるという異常の起こる時です。体全体に何かが広がる時に親指が動く。
人差し指は胃袋、消化器系関係です。中指が神経系統、或は首から上です。目や耳や鼻は中指が動きます。薬指は呼吸噐系と循環器系。小指は冷えた時、主に生殖器系ですが、腸などもこれに関連します。
消化器系といっても、人差し指の場合には胃袋が主体であるのに、小指の場合は冷えたというような場合です。
場所的に言えば
親指が随意筋即ち運動系です。
薬指は肩から鳩尾にかけての間です。
人差し指は鳩尾から臍までの間です。
中指は首から上です。
臍から下は小指です。
子供の変動は、掌心発現を観ると大抵は検討がつきます。
感応の起こる処を捜して愉気をすれば、大抵は間に合うのです。
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掌心発現(しょうしんはつげん)
愉気を行う相手が、まだ話せない小さな赤ちゃんだったり、言葉が判らなかったり、など何らかの事情でどこに愉気すればいいのか判らない時に、掌心発現を知ってると便利なことがあります。
相手のおなかに愉気していると、
愉気に感応(反応)して、相手の指が動きます。
どの指が動いたかで愉気の必要な処の見当をつけることができます。
以下はその関連するところです。
◎左手
親指 四肢
食食 腹部
中指 頭部
薬指 胸部
小指 腰部
◎右手
親指 脊髄神経系
食指 太陽叢 交感神経系
中指 中枢神経系
薬指 副交感神経系
小指 骨盤神経叢
写真
by Hitomi デジカメ
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