寝相の特徴 1~野口裕介先生(ロイ先生)愉気法講座録~

≪野口裕介(ロイ先生)愉気法講座録より≫

寝相の特徴(1)


この愉気の会は、野口先生が昭和三十年代から自宅を解放して、協会の仕事というよりは個人の主催の形で始めました。


愉気ということは実際にはそれ以前から行っているのですけれども、自宅を解放することで特に自分の周りにいたお母さん方が丈夫に子供を育てるにはどうしたらよいかということを説いていく、そういう会でした。つまりプロではなく一般の人達に話をしたということに特徴があります。今も流れそのがずうっと続いているわけです。


さて、この間、二ヶ月の赤ちゃんが熱が出た、熱がなかなか下がらないといって大騒ぎしている人がいました。最後になると赤ちゃんは緑便が出て落ち着きました。緑色の便が出てくるというのは神経が高ぶったり過敏になったりしたことを示しているのです。


普通、母乳の便というと顆粒状です。ブツブツの混じった顆粒状の便、割りに黄色っぽい便が母乳の便です。牛乳をちょっと飲ませるともう便の形が変わって、固まった便になる。


大変敏感なもので、母乳と牛乳と同じようなものだと思っているかもしれませんが、実際に飲ませてみて、消化したものを見ていくと、明らかに違うものが出てきます。


きちんと消化できているかどうか大便の様子を観察することは、赤ちゃんの体調を観察するのに大変大事になるのです。例えば、、この間も六ヶ月ぐらいの子のお母さんから慌てて電話がかかってきた。「赤ちゃんが真っ赤な大便をした、どうしたんでしょう」と。


それで「昨日は何を食べましたか、その前日は」と一つずつ訊いていった。そして最後に「トマトは食べませんでしたか」と訊いたら、「あ、そういえばトマトを食べました。よく見たらトマトでした」と言ってました。


赤ちゃんの場合には野菜を食べさせても消化しません。未消化の消化不良を起こすものが出てくるということは、体にとってあまり良いことではなく、神経的な過敏な状態を生んでしまう。


けれども緑便が出ているという場合に、お父さんとお母さんが喧嘩しなかったかと訊いてみると、たいていの場合はそうなんです。それはある高ぶった状態、神経的な過敏状態を示しています。それでも、たいていは緑便が出てきて、それで落ち着いてしまう場合がふつうです。


そういうように、赤ちゃんの便を観察していくことはすごく大事なことでもあるのですけれども、何よりも大事なのは母親の精神状態が安定しているか、していないかが大切なのです。


母親のちょっとした不快なことでも子供にはサッと伝わっていきますから、お母さんが怯えていたり不安だったりという状態は却ってよくないわけです。


つづく

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by H.M

やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。