体を整えるということ ~野口晴哉先生「活元指導の会講義録」~

≪野口晴哉、活元指導の会、講義録より≫

体を整えるということ


前文略。中には、自分でやるのを面倒臭がって、私にやってくれと言ってくる人が時々あるのですが、それは駄目です。


自分で一生懸命やって、自分の体は自分で丈夫にしていく決心がついて、そして、その上で力が足りないから手を貸してくれとか、知識が足りないから知恵を貸してくれとかいう場合には教えます。愉気も致します。


けれども普通のお医者さんや薬屋さんに行って薬を買って来て飲むようなつもりで、自分で不摂生したまま人に始末してもらおうとか、自分でやることが面倒だから人にやってもらおうとか、そういう人は駄目です。


私がお教えするのは、万人が体の正常な状態を保つようにするためにはどうしたらよいかということで、皆はそういう力を持っているのだということです。


一人一人がそういう能力をまず自覚して発揮するようになってもらいたいのです。私が一人でどんなに上手だって何千人の人しか処理できません。ところが地球の上には何十億人といるのです。


やはり自分で、一人一人がやらなくてはいけない。そうすれば皆さんの一人一人の努力が何十億を助ける元になる。


これを私一人でやったら、その何十億治す力を何千人にしか応用できないということになる。それは間違いである。だから自分で一所懸命やって、そして分からない時だけ来て欲しい。どうしても足りないと認めたならば、私は手を出します。


けれども自分でやりもしないで、飛び込んでくればやってもらえるつもりでこられては迷惑です。それは私は立場が違うのです。


私は大勢の人が健康にいきる力があるということを自覚して、それを発揮するにはどうすればよいかということを考えて欲しいのです。


考えただけでできないことがあるから、自然はこうできている。自然はこういうように自分で自分の体を動かしてよくしているということをごらんに入れ、またそれを体験してもらって、自分の体の力をもう一回見直して頂き、そしてそれを使って丈夫になる方法を示唆するのです。


是が非でも活元運動をやれとは申しません。何故かというと、活元運動は自然に素直な人なら誰でも出るのです。


悪い物を食べて吐くなんていうことは赤ちゃんでもできるのです。犬でも猫でもやっているのです。けれども長い間それを守り庇って、吐くときに吐かないようにしたり、吐くことが怖いと思い込んだり、そして、吐くためのいろいろな薬を使ったり、吐かない薬を使ったりして、体を鈍く訓練している人は出ないのです。


活元運動というのはポカンとすれば誰でも出るのです。天心と言いますが、生まれる前にあったような、そういう心になってポカンとすれば誰で も出るのです。


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やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。