成功した人の話 ~野口晴哉先生語録~

《野口晴哉語録より》

成功した人の話


成功を尊ぶことが結果の為に動く元になり、結果のために動くことが、行為そのものの楽しさを失わせる元となる。


人世を楽々悠々生きる為には、成功の為に子供達を生かすようなことはなくなって欲しいものだ。


成功した人々は、その成功の広告の為、゙誰にも出来ることではなかった"ことを示そうとして、いろいろと苦心苦行を誇大に語るが、その為にいつしか人間は苦しまないと偉くなれないというように思い込ませてしまう。


苦しむことが尊くなる程、人は少しのことに苦しみを大きくする。

そして、楽々生きることに或る不安を感じさせる。


しかし人間がその能力によって行動する限り、どんなことでも他人が見て苦心しているように見える時でも、当人にとってはすらすら容易に運ばれ、楽々悠々やってのけている筈だ。


どんなに苦しく見える時でも楽々悠々していた、それが偉いというのならまだ判るが、苦心惨憺していることが偉いように伝えられるということは困る。


苦しむ裏には無理がある。興味のないことをしているから眠くなるのだ。その眠きを防ごうと水を浴びて勉強するより、興味をもって一心に読んでいた為夜が明けてしまったという方が尊ばれねばならない。


頭の悪い者より、良い者を褒めるのは当たり前のことだ。それ位の成功にそれ程骨をおったのは、能力がなかったか、頭が悪かったのだと教え、すらすら容易に運ベルような能力の開拓に骨折らせる方がよろしい。


いかに骨折らせ苦しませ、苦しみに耐えるかということを考えるより、如何に楽々勉強させ、すらすら面白く事を運べるようにするかというように考えてやらねば親切ではない。


このことは成功した人々にも良く考えて貰わねばならぬ。あなた達が他人の苦しむことを苦しみとしないで、すらすら行って来たことが、その成功の理由であったことは、あなたが一番良く承知している筈だ。ともかく、これからの子供達が楽々伸びられるように道を拓いていただきたい。


どんなに困難な道でも楽々歩けるその歩き方を教えてやって欲しいものだ。


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やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。