〜野口晴哉先生語録〜
《野口晴哉語録より》
近頃は人間の意識が発達した為か、笑うのでも、こんなことを笑ったら他人に笑われはしまいかと、辺りを見回してからでないと笑えない。泣くのでもそうである。身体中を震わせて、泣いたり怒ったりすることが珍しくなった。
しかし体の勢いをつくり、体の力を発揮するためには、笑う時は声をあげて笑わなければならない。泣く時は泣き、怒る時は怒る。気取りのために、体中で泣き、笑い、怒ることも出来ないようなことをしていては、活気が興ってこない。
嗜みとか慎みとかが大切であることは否定しないが、それは、体中で笑い怒れる人が慎むから慎みであり、嗜みなのであって、エへへへへと誤魔化し笑いしか出来ないようでは、腰が抜けているというだけであります。
自然の感情の発露がなくなってしまうようでは、人間が人形に近づいたと言えます。
もう一度、原始の時代にフィートバックし、そこから再出発する方が、活き活きした生き方が生まれるのではなかろうか。
写真
by H.M. スマホ
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