不安、不平、意思、信頼、反感、怒り~野口晴哉先生語録~

《野口晴哉語録より》


不安

不安というものは、その一角をこわせば勇気が生ずるが、全面をこわさんとすれば不安は募る。

その募る不安を抑えれば甘えたくなり、腰が抜けてヂェスチャーばかりが増えてくる。


不平

不平というものは言わせるものである。

不平を叶えれば次のことが不平になる。不平の心があれば、どんなことでも不平になる。それ故不平は、言わせれば、その心は無くなる。


意思

意志は、それを肯定することによって挫くことができる。もしそれを積極的に支持すれば、相手の意志は消滅してしまう。

ただ迷うことによってだけ、その意思を育てることができる。


感情

感情はそれを抑えることによって、昂らせることができる。

怒らせ、泣かせ、笑わせれば、消滅してしまう。

肉体の運動は、直接感情の消失に作用する。従って運動の不足は、いつも余分に感情を昂らせる。


信頼

信頼は判るということによって生じない。判った中に、判らない一点があるときだけ育つ。

その判らない一点が明らかに判れば、間もなく信頼は消滅する。


反感

反感は自分を圧倒する自分と同じものがある時に生ずる。

自分にないものは、決して、どんなことでも、圧倒感を起こさしむるものではない。

異なったものには、反感は生じない。

相手の不正直を責めるものは、その不正直を自分が持っている。

相手の無知を嘲笑うものは、自分の無知を嘲笑われない用意とも言える。

それ故、その責めているものを、肯定的に弁護しているものには、常に好感をもつ。


怒り

怒りは自分に力の無い時に生ずる。力が生ずれば消滅する。

それ故、怒るものからその力を奪おうとする時に、いつも怒りを昂らせ、おさめることに成功しない。力を貸せば短時に怒りは終わる。

やさしい野口整体

〜野口裕介(ロイ)先生に捧ぐ〜 Facebookページ「やさしい野口整体」に宮崎雅夕先生が投稿された記事の保存版サイトです。