意思の努力は逆の空想を育てる ~野口晴哉著「風声明語」~
《野口晴哉著 風声明語より》
意思の努力は逆の空想を育てる
前文略
もともと教育が努力を強いる方向に行われているということは、教育する人の空想が貧しく、空想することの価値を知らないからである。
競争心や敵愾心をそそることで人間を向上させようとすることは、根本が間違っている。
理想を描き、興味を持ち、希望を抱けば、努力を強いなくとも人間は自ずと努力してしまうものである。
学校だけでなく、家庭でまで努力をさせようとしていることは、人間を小さく固めてしまう。
子供の心に理想の灯をつけてあげなさい。
興味を誘って自発的に努力するように導いてあげなさい。そうすれば無理に強いなくとも、子供達は活き活きと勉強するだろう。
いつも他人の意見や、評判の為にのみ動くようになってしまうと、自分の意見も言えないし、自分の要求を遂行することもできないで、ただ形だけを気にし、心にもない行動ばかりするようになる。
そこには全く自分というものが生きていない。それ故自分の行動の責任を自分で負えない。
写真
by H.M. スマホ
0コメント